仕事のパターンも生活スタイルも
一年前とは大きくかわりました。
そして最近
新ジャンルのことを勉強する機会が増えました。
「ライフストーリー」もその一つ。
ライフストーリーとは、
会話やインタビューの中で、その人自身が語った「物語」。
ある人が発した言葉をきっかけに
言葉を発した背景と社会の関係性を探る
というのもライフストーリーならではの研究方法です。
その物語の中に隠れている
社会の実態や真の問題点を見つけ出すのです。
これまで私は、
社会情勢や変革を知るためには、
統計やデータでの解析や状況把握、エビデンスの確認が
王道と思っていました。
ところが、ライフストーリーの研究で扱うのは
主観的に発せられた「言葉」です。
その中にエビデンスだけでは見逃してしまう真の課題が
炙り出せることに驚きました。
ライフストーリーインタビューでは、
発せられた言葉の中の「引っ掛かり」を大切にします。
「何故この言葉・発言に引っかかるんだろう」という、
聴き手自身の小さな疑問が発端です。
言葉を発した側の、
真意や発言するきっかけとなった環境や経験・エピソードだけでなく、
「引っかかり」を感じた聴き手の、
潜在化していた真意や取り巻く環境・経験等も影響することは、
とても興味深いものです。
人とのかかわりが持ち辛い今、
私も自分自身の中に芽生えた「引っ掛かり」を
見逃さないようにしたいと思います。
そのための第一歩は、やっぱり
「人の話」と「自分の心」に、目を向け、耳を傾けて、
受け止められる自分になることかな。